ローマ暮らしのあれこれ


by soonik
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謎の男

電車に乗ってパレルモから海岸沿いを東へ50分ほど行くと、チェファルという小さいけれど一年を通して観光客で賑わう町があります。
町の中心部の細い路地を行くと、チェファルの名家だったマンドラリスカのお屋敷を改造した美術館があって、マンドラリスカ家のコレクションを一般に解放しています。
この美術館の目玉は恐らく、15世紀に活躍したシチリア人画家アントネッロ・デ・メッシーナの『男の肖像』。(ご興味のある方は、デ・メッシーナ「男の肖像」でネット検索するとご覧になれます。)
15世紀の肖像画と言えば、通常は貴族で身元がわかるものが多い中、この肖像画の人物か一体何者なのか今でも謎で、多くの美術評論家が、貴族だ、いいや漁師だと、色々な憶測が飛び交ってきました。
美術館を訪れる多くの人も、この肖像画がお目当てのよう。
私の連れと彼の友人も肖像画を前に20分以上、一体この『男』が何者だったのかという諸説を延々と論じておりました。

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私はというと、別の部屋に展示されていた、こちらの方に興味をそそられました。
紀元前4世紀の壺で、一応『マグロ売り』と名付けられていました。
シチリアのマグロは有名で、日本にも輸出されています。
パレルモの町を歩けば、屋台に並べなれた立派なマグロに遭遇します。
レストランのメニューにも必ずやマグロのステーキがあります。

壺の絵のマグロは、今と変わらない様子でちょっと感動してしまいました。
マグロ売りの前に立って難しい表情をしている男性は、服装からして貴族でも裕福な商人でもないようです。
一体、この男の人はマグロを前に何を思っていたのか?私には、こちらの方がよっぽど謎です。


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by soonik | 2018-05-21 22:14 |