ローマ暮らしのあれこれ


by soonik
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

木曜日はニョッキ

c0385426_23392499.jpg
木曜日、ローマではニョッキを食べる習わしがある。
どうして木曜日なんだ?と調べてみた。
なんでも木曜日にニョッキを食べるのは、第二次世界大戦後に始まった、比較的新しい習慣らしい。
金曜日は、もう何百年も前からカトリックの教えで肉類を断食することになっていて、代わりに多くの人が魚を食べる。(だから金曜日の魚屋さんは繁盛している。)
この”軽めの食事”を取ることになっている金曜日に備えて、お腹にたまって熱量の高いニョッキを食べるようになったらしい。
食卓が豊かになり、選択肢も多く、また宗教色が薄れている現代では、ローマっ子が必ず木曜日にニョッキを食べるわけではないけれど、食堂やカフェの日替わりメニューにはニョッキがお目見えする確率が高い。
ローマっ子の相方も、やはり木曜日になると、「ニョッキを食べたい」と言う。

南瓜と薩摩芋のニョッキは作ったことはあるのに、何故かオーソドックスなじゃが芋のニョッキは作ったことがないし、作ろうと思ったことがない。
ローマで暮らし始めた頃、相方が子供の頃からあるという手打ちパスタ屋で買って食べたそれがあまり美味しかったからかもしれない。

カターニア通りの市場の大通りを挟んだ向かいにあったお店は、60をとうに過ぎているのにお肌が真っ白で艶々しているジャン・ピエロと、84歳には到底見えない若々しい彼のお母さんが(「若さの秘訣はパスタを食べていることですよ」と言っていた)細々と切り盛りしている手打ちパスタ屋だった。
c0385426_05050415.jpg

殺風景な店内には、古い手動の麺切り機があって、「フェットチーネを200グラム下さい」と頼むと、トントントンと畳んで置いてあるパスタを切ってくれたものだ。
木曜日にニョッキを買いに行くと、「いいですか、ニョッキが浮いてきたら火が通ったということですよ。浮いてきたらそれをソースの鍋に入れてグツグツ炊いてはいけませんよ。さっと和えるだけです。おすすめは、バターとセージです」と、いつもジャン・ピエロが念を押していた。
教えられた通りフライパンで溶かしたバターとセージを湯がいたニョッキにかけて食べると、ニョッキの旨味が口中に広がって本当にとびっきり美味しかった。
3年前だったか、とても残念なことに、もうお母さんも自分も年だし、店の家賃を払うのも大変だから、と店を畳んでしまった。
c0385426_06241867.jpg
それから暫くニョッキからは遠ざかっていたけれど、近所になかなか美味しいパスタ屋ができたので、木曜日にニョッキを食べる習慣は再開した。
今日は、先日作った牛肉のラグーソースに乾燥ポルチーニを戻して追加。
おいしかったけれど、ジャン・ピエロのお母さんが作るニョッキには到底敵わない。
バターとセージで食べなくなって3年。
今度は、自分で作ってみようかなぁ。




by soonik | 2017-10-13 06:25 | 美味しいもの